ASDやADHDなど障害者が住みやすい街について考える

ASDとADHDの娘のこと

発達障害の子を育てる親なら、一度は障害児が住みやすい街はどこにあるのだろうと考えたことがあるのではないでしょうか。

海外までいれるなら、アメリカやニュージーランド、オーストラリアが障害に寛容で住みやすいことで有名です。

個人主義の国なので他人に干渉しない人が多い国民性、時間の流れ方がゆったりしているという辺りがASDやADHDに合うというのはなんとなく納得。

かといって海外がいいといっても簡単に移り住めない方が私を含めてほとんどですよね。

ASDとADHDの娘やADHDの私自身が、日本に限定して住みやすいと思う街について考えます。

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目次

発達障害者が住みやすい街ってどんな街?

突然ですが私は大阪生まれ、兵庫育ちで母親も大阪人です。

父は関東人で、私の夫も関東育ちなのですが、喋ってて波長が合うなと感じるのは関東勢なんですよね。

関西特有のノリつっこみも苦手。即効で空気読んでボケるとかつっこむとかできなくてよく

「ここはボケるとこやん!」「天然やな~」

と子供の頃はよく笑われて(半分呆れられて?)いました。

そんなだったので完全に個人的な意見ですが、ASDやADHDの人は大阪で住むのってきついんじゃないかな~と思います。

ASD(自閉症スペクトラム)とADHDについては下の記事に詳しくまとめてあります。

見た目普通に見えて空気が読めない・考えがまとまらないなどの困り事があることが多いんですよね。

関西人って特に普段から親や友達から自然とコミュ力を鍛えられてきているので、子供でもテンポよく早口で話す子がほんまに多くて。

しかも関東から関西に来た夫が言うには、関東の人よりも人との距離感が近いということ。

夫の職業柄、大事なことを隠されるより自分のことをあっけらかんと話してくれる方が分かりやすくていいそうです。

ですが発達障害がある場合は、人との距離感が適度にあった方が付き合いやすいといいますか。

東京に住んだことがないので東京が住みやすいかどうか私には分かりませんが、色んな国や地域から集まってくる東京は多様性への理解も広まりつつあります。

発達障害者にとって意外と住みやすいのではないでしょうか。

あと、北海道の札幌市あたりも住みやすそうです。都道府県格付け研究所のデータによると、北海道は47都道府県を対象とする「知的障害者援護施設数」で1位を獲得しています。

秋田県に親戚がいるのですが北国の方言は関西弁とちがってのんびりとしていて、なんだか落ち着きます。

娘の就労のことを考えたら東京がよさそうだけど、北海道も景色が綺麗だし住みたい街の一つです。もうマンション購入しちゃってるから簡単には引っ越せませんけど憧れますね。

自治体が特別支援教育に力を入れている所?

特別支援に力を入れています!という自治体は期待が持てますよね。ですが実際は同じ市内でも地域の学校の方針次第でガラリと変わります。

あの学校に特別支援で有名な○○先生がいるらしいよ!と聞いて期待して入学しても、我が子が入学したタイミングで隣の学区に転籍になったなんて話はよく聞きます。

評判を聞いて入ってきた子供があふれて、支援学級が大所帯になってしまい生徒に対して教員の人数が足りないという問題になるケースもあります。

教員不足になったときに、教師を増員できるかどうかは自治体の財政に左右されるところが大きいでしょう。

だからどれだけ福祉にお金をかけられる自治体なのかということを、一応確認してから引っ越しなりするのがおすすめです。

もし私がこれから引っ越すなら、赤字の自治体で社会福祉にこれ以上お金をかけられないようなところは避けますね。

地方VS都会

発達障害の人に向いている場所は地方?都会?という議論は度々されているかと思います。

学校選びであればアットホームな少人数の学校がいいのか、クラス替えで環境を変えることができる大規模校がいいのか。

就労するとしたら静かで人が少ない地方か、それとも就労先が豊富な都会か、などなど。

広々とした土地で暮らした方が、発達障害の人はストレスが少ないんじゃないかと考える人もいますが、私は断然都会派です。

地方は学校にしても療育にしても、就労先にしても選択肢が少なくなってしまうから。

もし偶然子供にすごく合った学校や療育先が地方で見つかったらラッキーだけど、1年後はなくなってるかもしれないじゃないですか。

都会なら相談先も医療機関も多いし、都会であればあるほど色んな企業が集まっています。

障害者枠で就労というのも、年々増えてきていると言いますが、まだまだ地方までは浸透しているとは言えませんしね。娘が成人する頃にはもっともっと全国的に障害児枠が広がっていることを願うばかりです。

親も特性持ちの場合、住みやすい街が合わないことも

障害児を育てる環境も、都会の方が育てやすいように感じます。

長男が赤ちゃんだったころは、郊外の建売住宅やマンションが乱立して建っているような新興住宅地にある新築マンションに住んでいました。

私がぼっちママになったわけ。出産から10年。今の自分が一番自分らしいです

同じような年齢の子供たちがたくさんいる中、親も子も和気あいあいできる子育て世帯に人気の地域でした。

お互いの子供の成長スピードを比べあう関係のママ友たち。

顔を合わせるたびにこれからどこいくの?から始まる世間話、雑談、他のママや子の噂話。

娘に障害があると分かってからはますます顔を合わせるのがストレスになってしまい、逃げるようにマンションを引っ越してしまいました。

今は都会と田舎の真ん中ぐらいの街で、築20年ぐらいの中古マンションに住んでいます。

住民層は子育て世帯から一人暮らしの独身の方、高齢者夫婦まで幅広い世代の人が暮らしているのでとても気が楽です。

地方でお互いのことをよく知っている深い関係を築くより、干渉しあわないあいさつ程度の距離感が人と関わるのが苦手な私にとっては落ち着いて子育てができています。

子供の障害についても突っ込んで聞いてくる人は誰もいません。

これが前のマンションのままだったら、娘を見るご近所さんやママ友の目に耐えられなかったと思います。

発達障害の人が住みやすい街の私基準まとめ

というわけで、私基準で発達障害の人が住みやすい街を簡単にまとめると

  • 大阪以外の都会、東京や札幌、福岡など
  • 福祉に力を入れている自治体で赤字じゃない所
  • 人口が少ない地方より人口が多い都会
  • 新興住宅地より10~20年前にできた落ち着いた住宅地

です!でもいつも言うことですが、どんな街が向いているかはその人の特性によってちがいます。

聴覚過敏のある人は人の喧騒や物音が聞こえない、静かな緑の多い地方がいいという場合もあるでしょう。街自体が気に入っていても、その土地の気候が体質に合わないということも。

どの街に暮らしていても、発達障害の人が住みやすい日本になってほしいなと心から思います。

 

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