ADHDと聞くと、私が子供ぐらいからもうすでに”クラスに数人はいる”といわれてました。
当時のイメージは、「授業中じっとしてられなくてウロウロしたり、集中できない子」という感じ。
娘の発達が遅れていなければ、今でもその程度の認識だったかもしれません。
そしてまさか娘も7才でADHDと診断されることになるとは意外でした。
ADHDのイメージと娘がかけ離れていたからです。
でも診断を経て主治医の説明を聞けば聞くほど娘に当てはまるんですね。
ADHDと診断されるまでの経緯や結果から分かったことについてまとめました。
目次
診断をうけたきっかけ
娘がADHDの診断を受けたのは突然のことでした。
その日は特別児童扶養手当の申請のために、知能検査の診断書を受け取りに行くだけなんだと思っていたんです。
待合室で待っているときに受付の人から
「こないだ検査したときにADHDの特徴もあるかもしれないから待っている間に記入をお願いします」
といって渡されたのがADHDのチェックリストでした。
50問程度の質問に対して「ない」「まれに」「ときどき」「よく」の4択で〇をつけていくというもの。やっていくうちに、
って気づいてしまったんですね。
これはもしかしてADHDって言われるのでは…という予感は的中!
今までも広汎性発達障害→軽度知的障害→自閉症スペクトラムと診断名が変わっていったので、新たにADHDが追加されても動じる私ではありませんよ?ええ。。(軽くパニック)
ADHDチェックリストの結果は【不注意優勢型】
ADHDと一口でいっても、日本語で略すと注意欠如・多動症(注意欠陥/ 多動性障害、注意欠如・多動性障害)というように何種類かに分かれているんですね。
ADHDのタイプは3種類あって、一方が強く出る場合もあれば2つ、3つ併せ持つ場合もあるようです。
- 不注意・・・気が散りやすく集中力が続かない
- 衝動性・・・考えるより先に行動してしまう
- 多動性・・・じっとしていることが苦手
ADHDチェックリストの結果では不注意の項目が高くて23点、衝動性が5点だったので不注意の症状が強く出ているタイプということになるそうです。
不注意の症状の典型的な特徴は、
- 忘れっぽくて物をよく失くす
- 周りの音や刺激に敏感で気が散りやすい
- 自分の興味のないことの集中力が続かない
の3つ。娘の普段の様子を見ていると悲しいほどに当てはまってるよなあと。
- 学校に教科書や筆箱、傘などをよく忘れてくる
- ケアレスミスが多い
- 食事中や勉強中にテレビや他の音が流れてくると手が止まってしまう
- 好きなことには長い時間集中できるのに、苦手な勉強は集中が切れる など
娘は小さいころから発達検査を受けてきたからすんなりとADHDが発覚しましたが、知的に遅れがなかったらこんなの誰にでもよくあること!で見過ごされそうですよね。
実際私も忘れものが多かったり整理整頓が苦手なところもあったりで、遺伝?と思う節がなくはないですし。
ただ娘のようなASDもある子がADHDもとなると、成長の妨げや自己肯定感の低下につながりかねません。気づいた時点で家でも学校でも過ごしやすくなるような対策を考えていかないといけませんね。
不注意の一つの対策としては投薬を考えてもいいんじゃないかということを主治医から言われました。
集中力を持続させるためにはおすすめだといわれましたが、いきなり投薬と言われてビビる私…。とりあえず新学期始まってから考えますと保留中です。
ASDとADSDの共通する特徴
今まで娘がADHDということに気づかなかったのは、ASD(自閉症スペクトラム)の中にADHDと同じような特徴があったからではないでしょうか。
調べて分かったASDとADHDの共通点は
- 前頭葉の機能が弱いこと
- 頭に入ってくる情報の取捨選択が苦手
- やらなきゃいけない事に取り掛かるのが遅い
の3点です。これらの特徴について詳しく解説します。
原因は前頭葉の機能が弱いこと
発達障害の中でも特にASDとADHDは脳の前頭葉の機能が健常の人に比べて弱いといわれています。
前頭葉と密接な関わりがあるのがワーキングメモリーという機能になります。
耳から入った情報を一時的に記憶しながら作業する力
事故などが原因で前頭葉にダメージを受けた人が記憶喪失や注意障害など、発達障害と似たような症状を引き起こすことがあります。
そのため前頭葉の働きとASDやADHDの発生が深くかかわっているといわれているのです。
ADHDの一部の症状に投薬することで改善されるということも分かっています。
実際娘も脳の前頭葉の働きを活性化するコンサータという薬を最近飲み始めて、効果を実感しています。
それなのに障害は本人の性格や親の育て方が問題!というのは明らかにおかしいですよね。
頭に入ってくる情報の取捨選択が苦手
たとえば騒がしい場所で複数人で集まって話すという場面では、ASDやADHDの場合自分の話し相手の声だけに集中しようと思ってもできないという問題が起こったりすることがあります。
騒がしくても問題なく話せる人は、自分の話し相手だけに焦点をあてることができるから。
- 周りの声や音
- 複数人が同時に話している
という状況では、どこに注意を持っていけばいいのか分からなくなるんですね。
人混みで疲れやすかったり、電話でメモを取りながら相手の声を聴きとるのが難しかったりするケースもあるようです。
本人が気づいていないだけで聴覚過敏や視覚過敏を持っている可能性もあります。
やらなきゃいけない事に取り掛かるのが遅い
ASDやADHDの場合、やらなきゃいけない事があることは分かっているのに締切りのギリギリまでやらないで、自分を追い込んでしまうケースが多いようです。
- やるべき事がいくつもあると、優先順位をつけることが苦手(ADSD/ASD)
- あと何日という時間の感覚がピンとこない(ADSD/ASD)
- 何から始めたらいいのか分からないし、困っていることを何て相談したらいいのか分からない(ASD)
などの理由が考えられます。
娘が寝る前ギリギリまで宿題をやろうとしないのも原因が分かればうなずけますね。
ASDの6割がADHD
今回ADHDという診断が新たに追加され
て、ASDだけでも大変なのにADHDもか…とショックでした。
しかしASDの6割はADHDも併せ持っているらしいので、そんなに珍しいことでもないそうです。
ADHDの困った所ばかり挙げていましたが、注目すべきところもあって。それは、
自分が好きなことには何時間でも集中できるというところ。
娘も絵を描いたり、粘土で作ったりするときは一人で黙々と集中して取り組むことができています。
好きなことに集中できるなら、好きが得意になって将来の糧になることもあり得るんじゃないかって。
直接的な仕事につながるかはともかく、得意なことが一つでもあれば自分に自信が持てるようになるかもしれない。
勉強嫌いでも夢中になれること見つけて極めてくれたら嬉しいなと思います。
↑今回の記事を書く上で参考になった本です。自称ADHD傾向の私が読んでも参考になりました!