発達障害児を育てていると、何度同じことを注意しても同じことを繰り返すってことよくありますよね。
ASDの娘に何度言っても治らないのが、人が話しているときに話に割り込むことです。
私が長男と話をしていると、なぜか娘がよく話に割り込んできます。
長男が怒っても、私が後でねと言ってもダメ。延々と話しかけてくる!
電話で私が真剣に話しているときもお構いなしに娘は話しかけてきます。
特に最近は長男と話してる時に割り込んでくることが多く、長男の話が途中で聞けなくなったりしてこれはなんとかしないと…と思い始めました。
今回はASDやADHDなどの発達障害をもつ子に多い、突然会話に割り込んでしまう理由と対処法について書いています。
ASDやADHDの子が悪気なく会話に割り込むのはなぜ?
ASDやADHDをもつ子が会話に割り込むのはなぜなのか。
親が原因を分かっていないと、間違った声掛けや注意の仕方をしてしまってまた同じことを繰り返してしまいます。
本人だって何も会話を邪魔してやろうとか思ってる訳ではないはず。
じゃあなんでわざわざ他の人と話してる時に、話しかけてくるのか。自分なら絶対にしないことをしてしまう子供に戸惑い、叱らなければと親が思うのも無理はありません。
ASDやADHDをもつ子のうち、以下のような特徴がみられる場合は会話に割り込むことが悪いことだと自覚していない可能性があります。
【ASDに多い特徴】
- 人との距離感がつかめず、必要以上に大声になったり近づきすぎてしまう
- 相手の表情を読み取るのが苦手で、相手が不機嫌になっていることに気づかない
- 会話のやりとりが一方的で相手の話を聞かないことがある
【ADHDに多い特徴】
- 場の空気を無視してでも思ったことを発言せずにはいられない
まず、話に割り込む原因でよく聞かれるのは、ADHDの衝動性によるものでしょうという解釈。
発達障害がADHDのみという子の場合は、何度も人から注意されるうちに「いけない、また衝動的に話に割り込んじゃった」と自分で気づけるかもしれません。
娘の場合、ADHDの不注意優位型で衝動性のスコアは低かったので衝動性が原因で話に割り込んでしまうとは考えにくい。
対して、
- 人との距離をつかむのが難しい
- 表情を見るだけでは相手の感情が伝わらない
- 会話が自分中心に進む
といったASDの特徴にばっちり当てはまっている娘。
ASDゆえに話に割り込んでしまうのなら、こちらが「今他の人と話してるから待って!」といっても納得してくれないのも頷けます。
なんで他の人と話してるのに、私の話は聞いてくれないの?
なんでママは私を見て嫌そうな顔してるんだろう
私の話も聞いて!一緒に話したいよ
おそらくこんな風に思ってるんでしょうね。
会話に割り込む問題行動の対処の仕方
会話に割り込むことに迷惑がかかっているという自覚がない子に対して、「今他の人と話してるから喋ったらだめ」「割り込まれた人の気持ちを考えて」といっても分からないのではないでしょうか。
想像力が乏しいといわれるASDに他人の気持ちを推し測ることは無理難題かもしれません。
経験値が少ない子どもならなおさらのこと。
イメージできないならどうやって相手に伝えたら分かってもらえるのか…と考えると、
たとえば私と長男が話している所に無理やり娘が私に話しかけてきたら、
- 今娘ちゃんとお話しすると先に喋ってたお兄ちゃんが喋れなくなって困るんだよ
- 先に喋ってるお兄ちゃんが1番目。娘ちゃんは2番目に聞いてあげるからちょっと待ってね
そんな感じで先の見通しを立ててあげると、分かったといって引き下がってくれることもありましたね。
「ちょっとまってね」だけではちょっとっていつまで?ってなって我慢できずにまた話に割り込もうとしてきてダメでした。
そしてやっぱり娘は話に割り込まれた相手(お兄ちゃん)の不快な表情を全く見ていないんです。
娘の自分の方を見て!という気持ちでいっぱいなのが伝わります。
だから「今お兄ちゃんと話してるから後でね」という言葉だけでは娘はお兄ちゃんの気持ちに気が付かないままだし、後っていつ?となって意味ないです。
つまり、問題行動の善悪よりも行動したらその結果どんなことになるのか見通しをつけてあげる方が効果があります。
たとえ本人が割り込むつもりがなくても、横から全く関係ない話を始められたら周囲は困惑しますよね。
何度も何度も繰り返すようであればいっそのこと
- 自分に話しかけられていない時
- 自分が話の輪に入っていない時
は、話に入っていってはいけない。話しかけられるまで待つこと。と、ルール化してしまう方が分かりやすいかもしれません。
厳しいかな?でも時にはルールを設けることも本人や周りの人達のためになるのではないでしょうか。
小学生になって話せる言葉がぐんと増えた娘。自分も喋りたくてたまらない!っていう気持ちは大切にしてあげたいですが、周りを見て待つことを覚えるにはもう少し時間がかかりそうです。