発達障害の特性ゆえに、同年代の友達と上手く遊べない子は少なくありません。
遊びたくても誘い方が分からない子もいれば、そもそも友達と遊ぶより1人が好きな子も。
わが子が前者の子供なら、親や周りの大人が友達と遊びやすいように少しサポートしてあげるといいかもしれません。
友達と遊びたいけどどうしたらいいか分からない…という子供のために、親ができるサポートについて考えます。
目次
友達ができない子供に親がしてあげられることは?
親がどれだけ子供のためにと頑張っても、子供同士の関係は結局のところ子供たちが作り上げていくものなので、大人ができることは限られます。
だけど、子供同士が仲良くなれるきっかけを作ってあげることは、低学年までの子供なら比較的こんなことで?ということで友達になれたりすることも。
友達と遊べない発達障害の子にできる親の対応をまとめてみました。
親が率先して遊び相手を連れてきてあげる
幼児から低学年ぐらいまでの子供が友達とうまく遊べない様子でしたら、親がまず子供の友達になってくれそうな子供たちが興味をひくことを考えてみましょう。
公園や園庭などの同じぐらいの子供たちがいる場所で、子供たちが話している話題に入っていったり、遊びに参加したりするといいでしょう。
話題の中で自分の子が興味をもつアニメやキャラクターの話がでてきたらチャンス。
すかさず「自分の子も○○の番組よく見てて好きなんだよ~」「○○のおもちゃ、自分の子も持ってるよ~」
という具合に、自分の子が好きな遊びや好みを子供たちに分かってもらうことで、子供同士が話すきっかけを作ってあげるといいかもしれません。
仲良くなるきっかけはおもちゃでもなんでもいいんです。
数人でできるようなボールや砂場セット、シャボン玉なんかを用意しておいて、子供たちが遊んでいる横で自分の子と楽しそうに遊び始める。
気になって話しかけてくれる子に優しく「一緒に遊ばない?」と親が言うか、子供にそっと「お友達に一緒に遊ぼうって言ってみない?」って提案してみるのもいいですね。
親がおせっかいかな?ぐらいでも子供たちとの間に入り込んでいく意気込みでいきましょう。
子供がはじめの一歩を踏み出すことができれば「友達と楽しく遊べた」という自信につながります。
1人でも過ごせるスキルを身につけさせる
親が子供の友達を連れてきてあげるなんて、そこまでできない!という方もいるでしょう。
発達障害がある子はもともと友達作りが得意じゃない子が多いので、一時的に親の手助けで友達ができたとしても、環境が変わればそのたびに友達作りで悩むことになるでしょうから、
1人に慣れておく、1人でも思い詰めないように過ごせるスキルを身につけさせることも大事かなと思います。
そのためにも親はあんまり「友達は大切」「友達作った方が良いよ!」と言わない方がいいです。
そうでなくても子供は色んな所で友達を作るべきだと教え込まれて、上手く友達と遊べない自分に落ち込んでいるのですから。
1人でいることは恥ずかしいことじゃない、好きなことを見つけて1人で取り組むことも良いことだということを、言ってあげて欲しいです。
興味の幅を広げるために、色んな場所に連れて行ってあげたり、色んな体験をさせてあげることができればいいですね。
学校とは別のコミュニティを探してあげる
もし子供が学校に自分の居場所がないと思っているのなら、
学校の友達がすべてじゃない、他にもあなたを受け入れてくれる別の世界や居場所があるんだということを分かってもらうことも大切です。
子供が楽しんでできそうな習い事やサークルに入ってみるのもおすすめ。
発達障害の子は同級生だけの集まりよりも、年齢や性別がバラバラなグループの中での方がコミュニケーションをとりやすいケースも多いようです。
放課後等デイサービスやSSTに通うのも、自分と似たようなタイプの子たちや優しいスタッフと過ごす時間がリラックスできる居場所にもなり得ます。
友達って本当に必要?
私たち親自身も、友達は大事と言い聞かされて育ってきて「友達がいないヤツは暗い、変だ」
というレッテルをはられることを恐れてきた人も多いのではないでしょうか?
私もそのうちの一人です。
友達と遊ぶのができない発達障害の子が、クラスで友達同士なかよく盛り上がっている様子を見て、自分もあんな風に楽しい時間を過ごせたらなあと思うこともあるでしょう。
でもそれって本当に自分がしたいことなのでしょうか。
多数派にとっては当たり前のことですが、友達と上手くやっていくということは、
相手に自分の話を聞いてもらうだけじゃなくて
自分も相手の話を熱心に聞いてあげなければいけません。
友達ってギブ&テイクの関係が基本ですよね。やってもらうだけじゃよっぽどその人自身に魅力がない限り続かないです。
相手の気持ちや興味が移り変わることを分かち合いながら、グループの流れに参加するということです。
自分が相手に合わせてもらうだけじゃなくて、自分も相手に合わせて行動する必要があります。
自分のしたいことや自分のペースが乱されることを我慢してまでも友達と付き合う・・・それが本当にわが子が求めているのかどうかというところですね。
親や世間から求められているから無理して付き合う友達ではなくて、わが子に合った友達付き合いの仕方ができるようにサポートしていきたいですね。
ーー参考図書ーー