11月、気になっていたK-ABC検査を娘かかりつけの児童精神科で取ってもらいました。
K-ABCについてはこちらから↓
K-ABCの結果から分かったのは
- 娘の得意なこと・苦手なこと
- どんな風に学習すれば頭に入りやすいのか
ということです。
当日の検査の様子、K-ABCの結果、結果からどんなことがわかったかについて、詳しく見ていきます。
目次
K-ABCかかった時間と検査のようす
検査は学校がある平日の17時半に予約していましたが、患者さんが多いからなのか10分遅れて心理士さん登場。
最初から娘1人で検査室に入り、私と息子は待合室で待っていました。
40分ぐらいで終わると聞かされていたのに、1時間過ぎても戻ってこない。
結局かかった時間は1時間15分ぐらいでした。
心理士さんはK-ABC検査を過去にたくさんしてきた方だったのですが
「この病院に赴任してからは田中ビネーやWISCばかりとってきたから
時間がどれぐらいかかるかちょっとわからなくて、ごめんね~」
と、おっしゃられていました。
検査中の娘ははじめて見る検査道具に少し構えていたようですが、だんだんと楽しそうな表情に変わり、終始楽しくて仕方ないといった感じだったそうです!
生き生きと課題に向かって取り組んでいて出来た時は満面の笑みで、失敗した時も「次やろうか」と心理士さんが促すと次に挑戦してくれたとのこと。
緊張せずにできたことで本来の能力が出せたのではないかと思います。
K-ABCの結果
《継次処理80》
手の動作 5(5歳0ヶ月)
数唱 10(8歳0ヶ月)
語の配列 5(4歳9ヶ月)
《同時処理92》
絵の統合 8(6歳9ヶ月)
模様の構成 12(9歳3ヶ月)
視覚推移 9(7歳9ヶ月)
位置探し 6(6歳3ヶ月) ※10を平均とした評価点
《習得度79》→現時点での基礎学力
算数 71
なぞなぞ 88
ことばの読み 86
文の理解 81
《認知処理過程85》→継次処理+同時処理からなる本人が持っている知能
ちなみに、同じ年に受けたWISC-IVのIQが73なので、今回のK-ABCの方が認知処理過程85と高く出ました。
毎回同じこと言ってますが、大事なのは数値よりどこが得意でどこが不得意なのかということを明らかにすること。
娘の値は継次処理<同時処理だったので、
音で唱えて覚えるより視覚を頼りに覚える方が効率的なタイプなのは間違いなさそうです。
娘が苦手な継次処理は、短時間で記憶できる力を示しています。つまりWISCでいうワーキングメモリー。WISCのワーキングメモリーはIQ73で低めの値でしたから・・・ですね。
娘と反対に継次処理タイプのお子さんは、
- 読みながら覚える
- 先生の話を聞きながら理解する
といった聴覚を頼りに記憶することが得意ということになります。
学校での授業はいわゆる継次処理タイプの子に適したやり方ですが、同時処理タイプに同じ授業を受けさせても学習の習得が悪くなるのです。
ということは娘は引き続き支援学級で視覚的な補助グッズを使いつつ、同時処理タイプの子に合った学習を考えていく必要がありそうです。
それにしても継次処理の中で〈数唱〉だけが年齢相当というのは、嬉しい誤算でした。計算問題になんとかついていけているのは、数字なら短時間頭の中にとどめておくことができるってことでしょうか。
このように苦手な分野の中にも一部、得意な項目を見つけられる場合もあるのでK-ABC、おすすめです。
結果から分かった娘にベストな学習法
K-ABC検査の結果から、習得度(どの程度学習を理解できているか)と認知処理過程(本人の知能)を比べると、習得度<認知処理過程でした。
知能より習得度が低いということは、学習のやり方次第で理解できる能力があるかもしれないのに、それを十分に生かせていないというケースがあるというのです。
娘の場合、算数・文の理解の項目が本人の知能よりも値が低く出ました。
言葉の意味や漢字に関しては、かなり覚えているのですが算数や国語の文章問題となるとやはり補助なしでは理解できません。
文章の意味を整理するのに図やイラストにして考えるクセをつけたり、大事な所を囲んで見つけやすくしたりといったことが自分でできるようになればいいのかなと思いました。
自分のタイプに合った教材選び
何かを思い出す時に脳のタイプには
継次処理タイプ=時系列で順序だてて理解していく
同時処理タイプ=結論(答え)を最初に示してからなぜこうなるのかを理解していく
という、2種類があります。
K-ABC検査から娘は同時処理がどちらかというと得意ということで、たとえばイラストから形を連想させたり、パズルを使ってみても興味を持って取り組んでくれそうです。
タブレット学習のすららも視覚的に分かりやすいようによく考えられた教材なので、同時処理タイプの子にはすっと頭に入ってきやすいです。
一方、継次処理タイプの子には声に出して覚える学習方法が向いています。
まとめ
今回娘が受けたK-ABCで分かったことです。
- 同時処理寄りなので、聞いて覚えるより視覚的な補助がある方が覚えやすい
- 現物(模型や絵など)を見て模倣することが得意
- 認知処理過程(IQ値みたいなもの)より学習習得度が低いということは、学習法を工夫したらもっと伸びる可能性がある
WISCよりも今学習でどんなことができているのか、つまづいているのかが詳しく見ることができて参考になりました。
なにより心理士さんから「前よりもすごくコミュニケーションがとれるようになってる。特性を持っている子だということを忘れてしまいそうになる位、楽しくやりとりができた」
と言ってくださったことが一番うれしかった。
細やかな配慮と見守りを継続していくことで、この子はこれからも伸びていくでしょうと前向きになれる言葉をかけてもらったので、色々試して娘に合った方法を模索していきたいです。